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2019年12月06日
  • コラム

その7【遅延証明書を出せば遅刻にならないでしょ!】

【遅延証明書を出せば遅刻にならないでしょ!】

最近、月の半分ぐらいの日に、20分程度の電車遅延証明書を提出して、

定時時間に出社しないトカゲ社員が数名おり、上司のオオトカゲさんは、トカゲ社員たちに「毎日、遅延するような路線で通勤するのであれば、それも見越して少し早い電車に乗りなさい」と指導したところ

「ルール上の問題はないので改めない」と主張しています。

 

こんなときどうしたら?

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「社長のミカタ動物園」

襟巻き製造株式会社では、

通勤電車が遅れた場合

遅延証明書出せば

始業から、出勤したものとみなしています。皆勤手当も支給しています

 

上司のオオトカゲさんも頭を抱えてしまいました。

毎日定時前に会社に到着して

始業時間を守っているエリマキトカゲくんからは、不公平だ!と声が上がり始めました。

さあ、どうすればいいのでしょう?

 そもそも東京の電車は、実は遅延が多いというデータがあるようです。

国土交通省 鉄道局 平成291222日 プレスリリース

「東京圏(対象路線 45 路線の路線別)における1カ月(平日 20 日間)当たりの

 遅延証明 書発行日数状況(平成 28 年度)」※

例えば、遅延証明発行日数の多い路線ランキング として

1 JR東日本 中央・総武線各駅停車 (三鷹~千葉) 19.1

2 東京メトロ 千代田線 18.4

2 JR東日本 宇都宮線・高崎線 (上野~那須塩原・神保原) 18.4

4 JR東日本 中央快速線・中央本線 (東京~甲府) 18.3

5 JR東日本 埼京線・川越線 (大崎~新宿~武蔵高萩) 17.9

5 小田急電鉄 小田急線 17.9

 1位は中央・総武線各駅停車で19.1日。平日20日間のうち、ほぼ毎日遅延している

ことになります。その内訳は、10分以下の遅延は7.8日、10分超から30分以下が9.5

日、30分超も1.7日となっています。

 同様な2位以下も同様な状況でして、ほぼほぼ毎日遅延としている状況です。です

ので、それに対応した通勤対策をしないと、ほぼ毎日遅刻となり、しかも、遅延証明書発行はネットで電車会社の各路線にアクセスすれば、簡単に印刷発行できるのです

が、例えば東日本旅客鉄道株式会社であれば、その遅延証明書に、「 本証明書は、

7時から10時の間にその路線で発生した最大の遅延時分を証明するものであり、個々の

列車の遅延時分を証明するものではありません。 お客さまがご乗車されたことを証明するものではありません。」と書かれてます。

 つまり、個々の電車の遅くなった時間の証明ではないですし、その時間帯の最大の遅延時間ですので、利用者に有利な遅延証明書です。

 こんなのを正当な理由のある遅刻として取り扱いするのが、そもそも問題です。つまり、そこの路線で人身事故とか踏切事故があって(テレビでも速報で流される

ような重大事故)、しかもその事故車両に乗っていて、別な路線にも乗り換えられないとかで、

1時間以上の大幅な遅延とかであれば、それは仕方がないと言えるでしょうが、

こんなに日常茶飯10分から30分の遅延(中央・総武線なら約18日)は当然と言えるなら、

その程度の遅延は遅延証明書が提出されても認めない方向に転換すべきだと考えます。

 ですので、

上司のオオトカゲさんがトカゲ社員たちに「毎日、遅延するような路線で通勤するのであれば、それも見越して少し早い電車に乗りなさい」と指導

というのは、正当な指導だと考えます。

 電車の遅延対策として、

・遅延することを前提にして、早めに家を出る。

・テレビのデータ放送や、路線情報サイトで運行状況をチェックする。

・スマートフォンの乗換アプリで、遅延があれば通知する設定にする。

SNS検索でリアルな遅延情報を集める。

・自宅の最寄駅から乗れる路線ではなく、遅延しにくい路線を使う。

など各人対策も行なっていることが、ネット上でも紹介されており、都会の電車通勤社員としては当たり前のようです。

 電車の日常的な遅延が発生しても、定められた始業時刻に間に合う程度に早めに出勤する

ことを求めたり、それなりの対応策を講じることを求めることにより、遅刻せずに定時に

出勤することを注意喚起するのは正当な指導だと考えます。

 まずは、

 遅延理由書提出したら遅刻としない。

今後、この取り扱い慣行を激変緩和措置をとり3カ月後なりに廃止する。

 ただし、人身事故とか踏切事故による1時間以上の大幅な遅延で、電車遅延証明書の提出

 がある場合に、会社は正当な理由のある遅刻として取り扱うことがある。

このような特別な遅延の場合ですよとする。

経過期間を設けてこの遅延理由書による遅刻取り扱いの変更を社内に徹底する。

 そして、新たな取り扱いを内規なりで明文化します。

 1時間以上の特別な遅延は年に何回もないでしょうし、しかもそんな場合は

 テレビでもニュースになるし、こんな特別な場合こそ特別扱いで回数制限は必要ないでしょう。